①「嗜み」に関わること
嗜みは美学に関係するものであり、かつ規範にも関係するため、この範囲内での酒文化・蕎麦文化に絞る。器、室内のしつらえ、茶との関係、食事、飲み方などは、この範囲内にある限り対象とする。社会問題や酒造業界内の問題との関連付けはしない。
②ユニークであること
すでに日本酒関係の学会は2つあり、また酒造関係団体がいろんなリサーチをしてきているため、文献研究や酒造関係の統計などで分かるような事実などは対象外とし、今まで扱われてこなかった切り口や調査方法を採用する。
③全員が共通して取り組めるテーマとすること
研究者ばかりではないので、個人のこれまでの経験による知識や店や酒や蕎麦へのこだわりを活かすために、(あらかじめ考案する調査のフレームワークで)「考現学」的に実地調査を進める。
④研究会自体が余暇になること
実践を重んじる日本余暇会の分科会であることから考えて、また質的余暇の条件が自己目的性にあることに鑑みて、少なくとも当面は一緒に調査して発見して語り合うこと自体が楽しくなるようなテーマとする。
できれば、飲みながらフィールド調査ができてしまうような、一石二鳥のテーマを考える。
【日時】2022年7月16日(土)15:00~20:00
【会場】玉乃光酒造(株)東京支店 会議室
【参加者】宮田安彦・道廣英彦・佐藤健・辰巳厚子・・坂本(玉乃光酒造)
【内容】研究会の方針について
<雰囲気の美学>
▢蕎麦屋の雰囲気が酒の味わいに与える影響(酒の味わいが、蕎麦屋、大衆居酒屋、料亭・割烹、うどん屋などのカテゴリーごとにどう違うか)・・・尺度開発&実地調査
<酒の美学・酒の品格>
▢ビール、ワイン、ウィスキー(含、ハイボール)、焼酎(含、ホッピー、酎ハイ)との比較における日本酒のもつ記号的意味。美学的位置づけ。
<宴会の嗜み>
▢お酌の仕方、飲ませ方、受け方、酔い方の嗜み
▢宴会を盛り上げるための嗜み
<花街での嗜み>
▢文献あり
<少人数の飲み会>
▢飲み方(宴会以外)の美学-場所別・相手別の美的な飲み方、おごり方、酔い方の作法
▢立ち飲み屋の作法
<一人のみの嗜み>
▢一人飲みの美学