#127 余暇の容れ物 その3(2025年12月24日)

【つぶやき】

 余暇の容れ物としてやはり「ショッピングモール」をみてみたい。ショッピングモールの店舗の充実ぶりは有名で、消費をあおるようなものとして認識されていることも多いが、実際にはますます多機能になっている。最近広がっている、新しい側面にも注目してみよう。

【コメント】

 前回のマダムも書いていたように、「複合型ショッピングセンター」は余暇の容れ物として欠かせない。とくに最近増えてきているのが多目的な機能を持ち合わせた「ショッピングモール」だ。たとえば、イオンモールやららぽーとは日本全国にあり、シングルでも友人同士でも家族連れでも、さまざまな楽しみ方ができる空間となっている。多種多様な店舗が軒を連ね、幅広い世代に向けたものが売られている。珍しい輸入食品のショップに寄ったり、物産展がおこなわれていれば旅行気分が味わえるし、レストランやフードコートなども充実していて、朝から晩まで過ごすことも可能だ。モールによっては、リーズナブルな商品だけでなく、少し高価格のブランドを取り扱っていることもあり、アウトレットを専門的に扱うモールは毎日がセール会場のようになっている。映画館(シネコン)や多目的ホールを併設しているところもあり、さらにはモール内で不在者投票をしたことがある人もいるのではないか。
 また、簡単な運動ができる施設や子どものプレイルーム等が設置されていることもあり、埼玉県のイオンレイクタウンではカヤック体験ができるという。もう、モールはショッピングの枠を超えて街のようになっている。モールが屋内であるのを生かして最近広まりつつあるのが、ウォーキング利用だ。たとえば、イオンモールでは「モールウォーキング」と称してイベントを開催している。また、光熱費の上昇に対応して家で冷暖房を使うより快適なモールに来てクールシェア/ウォームシェアをしましょう!と宣伝されている。そして快適な温度で車に気を付けることなく安心して運動ができるだけでなく、ポイント還元がおこなわれて何重にも「お得」なのだ。筆者は、以前プロスポーツと地方自治体が連携した運動イベントに参画したことがあるが、その際にもモールのフリースペースをお借りし、スポーツ体験会やパブリックビューイングを実施した。体育施設でおこなうよりも幅広い年代のかたが来場くださっていたように思い、ショッピングモールの利用者の層の厚さを感じた。
 以上のように、現在の暮らしにショッピングモールが欠かせなくなっていることは事実で、そこには多くの余暇が広がっている。ただし、商店街のような地域の小売店からショッピングモールへと顧客が流れていることや、各地でそっくりなモールだらけなど問題も山積しているため、わがまちにも大型ショッピングモールが来てほしい!と気軽には言えないのが困りどころだ。

《執筆:ヒメ》


Contact Us

東京都日野市百草1002-19
info@yoka.or.jp

Top