#003 余暇があなたの人生を決めた!?(2021年11月24日)

【つぶやき】

あなたは彼または彼女とデートしたことがあるだろう。
それをきっかけにしてあなた方は恋に落ち、
ついに結婚まで進んだ…そして今、幸せに生きている、
となるとそのデートがあなたの人生を決めたことになる。

ところで、デートと言うのは、ただ、日時を合わせることではない。
デートの土台は余暇にある―自由な時間があるからこそデートが出来るのだ。
二人に自由な余暇があり、たまたま日程の面でもうまく一致した時にデートは成立する。
デートは余暇を共にする「共余暇」の営みであり、
そこから人生の新たな局面がスタートする魔法の時間である。

【解説】

 「デート」という言葉は、もとはと言えば「日付」だが、出会いの意味でこの語を使うときは、ただの日付ではなくて「特別の日付」、マークの付いた日時である。そしてそれは当然、束縛されていない自由な時間でなければならない。つまりは「デート=余暇」ということになる。

 余暇がなければデートのしようがない。忙しく仕事に追われていては、デートもロクにできないのは当然だ。日曜日が社会全体に休みであるのは、この日が誰とでもデートのできる日として保障されていることを意味している。もっともキリスト教社会では、本来、日曜日はデートと言っても神さまとのデートであり、教会に詣でて神との対話を試みるはずの日であった。人間同士のデートには土曜日が一番うってつけだと思われる。

 今、世界中で土曜日も休日であるのは常識で、先進国であろうが途上国であろうが、土曜日に働いている人は例外的だ。ところがわが日本では、土曜日が毎週休みというのは全勤労者の6割しかいない。ということは、私が休みでも、お相手が休みでない確率が半分近くあるということになる。それなら平日の夜にデートしなさいだって?

 これがまた定時に帰れる人は少数派で、皆さん残業に勤しんで、帰る時間がまちまちだ。これでは落ちついてデートは出来ない、待ちぼうけを食わされることも多い。
こんな状況では恋人探しも難航するはずで、結婚年齢が年々高くなり、生まれる子どもの数がどんどん少なくなるのは、余暇貧乏で、デートの機会が少ないことが大きな原因だと言っていい。少子化を押しとどめたいなら、政府はすべからく余暇の拡大に努めることだ。

 余暇の価値は、「自由な選択」を可能にするところにある。余暇は私たち決まりきった生活から抜け出す新たなチャンスを与えてくれる。自由な時間だからこそ、人と人との自由な結びつきが可能になる。余暇をたくさん持つ人は、さまざまな人との出会いの機会をたくさん持つということになる。そこから新たな人生が開ける可能性は大きい。

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