じい・マダム・ヒメによるリレーエッセイ

「つぶやき余暇」

毎月4のつく日は”よっかネタ”配信日!
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毎月ひとつのテーマを、世代の異なる3人の余暇研究者が執筆します。
じい(薗田碩哉)・マダム(辰巳厚子)・ヒメ(青野桃子)

#010 日本人は世界一の余暇貧乏(2022年2月4日)

Posted by admin|  Posted on 2022/02/04 18:00

日本は「お金持ち」の大国である。 経済の規模で言えばアメリカ、中国に次いで世界第3位。 一人当たり国民総所得でも、大国ではアメリカ、ドイツ、オーストラリアなどと肩をならべ、日本は「お金持ち」の大国である。 経済の規模で言えばアメリカ、中国に次いで世界第3位。 一人当たり国民総所得でも、大国ではアメリカ、ドイツ、オーストラリアなどと肩をならべ、 1人38,000ドルで、中国の8,700ドル、エジプトの3,000ドルのはるか上を行く。 (因みにアフリカのコンゴ民主国は460ドルしかない、このおそるべき格差。) だが、目をお金の豊かさから「時間の豊かさ」に移してみると、 何とも情けないビンボー国であることが見えてしまう。 そもそも労働時間が長く、大国の中では断トツの労働大国である。 残業は野放しで、「過労死」する人が後を絶たない。 週休2日制は発展途上、長期休暇に至っては、 欧米の半分にも届かない最貧国を誇って?いる。 どうしてこんなんことになったのだろう。

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#009 仕事が先か余暇が先か(2022年1月24日)

Posted by admin|  Posted on 2022/01/24 18:00

世間の常識からいうと、 余暇というのは仕事が終わった後の余りのヒマということになっている。 つまりは仕事がまずあって、その後に余暇がついてくる。 仕事が主人で、余暇はそれに付き従う従者、あるいは僕(しもべ)だということになる。 しかし、すべてのことがらは逆の見方があるはずだ。 余暇がまずあって、余暇を終えたその後に仕事をする、 つまりは余暇が主人で、仕事が従者という見方だってできなくはない。 これは荒唐無稽(こうとうむけい。デタラメを難しく言うとこうなる。)な話だろうか。

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#008 小人閑居して不善をなす(2022年1月14日)

Posted by admin|  Posted on 2022/01/14 18:00

余暇についてよく言われる格言に 「小人閑居して不善をなす」というのがある。 ここで「小人」というのは古代中国のもの言いで、 教養ある「君子」に対して学問も礼儀も知らない庶民のこと。 つまり、教養人は別として、つまらない人間が暇を与えられると ロクでもないことをしでかす、という意味である。 出典は儒教の経典の1つである「礼記(らいき)」の「大学」篇で、 日本でも昔からよく引用されてきた。 「小人閑居為不善」は、余暇を撲滅するスローガンとしてもてはやされた。 余暇なるものは、確かな見識のある人に与えられるならよろしいが、 無教養の庶民を暇にすると、酒を飲んだり博打をしたり、悪に走るのが関の山。 庶民には暇を与えず、できる限り働かせるのがいちばん、 それが本人のためにも世の中のためにもよろしいということだ。

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#007 正月という聖なる時間(2022年1月4日)

Posted by admin|  Posted on 2022/01/04 18:00

大晦日の紅白歌合戦が終わり、除夜の鐘がボーンとなると いよいよ新年が始まる。明けましておめでとう。 新年には誰もが改まった気持ちになって、 親子の間でも兄弟でも友人でも、居住まいを正して挨拶を交わす。 ちょっと気はずかしい感じもあるけれど、 お正月らしい、すがすがしい気分になれる。 元旦に外出するとすれば初詣ということになる。 普段はほとんど気にしたこともない近所の神社に行ってみると 驚くほどたくさんの人が来て神妙に並んで順番を待ち、お参りをする。 正月は日本人がいちばん「聖なるもの」に近づく時だ。 それにしても昔に比べると 正月が年とともに正月らしくなくなってきたと感じる。 それでいいのだろうか。

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#006 クリスマスを国民の祝日に(2021年12月24日)

Posted by admin|  Posted on 2021/12/24 18:00

この季節、日本中の町はクリスマス・ムードにあふれている。 ビルの入り口にも、街角にも、学校や病院にも、 それどころかわが住むマンションのロビーにも もみの木が飾られて赤や青のランプが明滅している。 商店街へ行くとジングルベルの響きが一日中流れているし、 ショッピングセンターには気の早いサンタクロースも登場、 親たちは子どもへのプレゼントをどうするかが悩みの種。 恋人たちもお相手を感激させる工夫に余念がない。 これほど浸透した国民的行事は他にない。 最近やたらに増えた国民の祝日―海の日だとか山の日だとか、 いったい何を祝っているのか、ただの休みに過ぎないのか、 そもそも休日であることさえ気づかぬ人もある。 それらに比べてクリスマスの存在価値は疑いようがない。 それでもクリスマスは国民の祝日ではない、 カレンダーを眺めればただの平日に過ぎない。 それはいったい何故だろう。

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