じい・マダム・ヒメによるリレーエッセイ

「つぶやき余暇」

毎月4のつく日は”よっかネタ”配信日!
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毎月ひとつのテーマを、世代の異なる3人の余暇研究者が執筆します。
じい(薗田碩哉)・マダム(辰巳厚子)・ヒメ(青野桃子)

#016 長屋の花見を取り戻そう(2022年4月4日)

Posted by admin|  Posted on 2022/04/04 18:00

東京の周辺はいまや桜の満開の時期、 上野公園、千鳥ヶ淵、隅田川の河畔など桜の名所は 多くの花見客であふれている。 とはいえ、執拗に続くコロナ禍のもとでは、 かつてはどこの桜の下でも常態だった飲めや歌えのどんちゃん騒ぎは影を潜め、 ビニールシートを広げ輪になって座っているグループはそこここにいるものの 至っておしとやかに、缶ビールをつつましく飲んでいるだけだ。 それでもやはり春は花見である。 連句の世界では、花と言えば桜に限るという約束があり、 花びら、花房、花の香、花筏、花明り、花の雲… これがみんな桜のそれぞれを意味している。 桜は余暇のシンボルである。 春の青空をバックにあでやかに咲き誇る桜は、 眺める人々のこころを癒し、友との交わりを祝福し、 自由にのんびりと酒を飲み、手作り料理を味わい、 平和と交流の喜びを与えてくれる最高級の余暇である。

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#015 余暇は戦争を止められるか(2022年3月24日)

Posted by admin|  Posted on 2022/03/24 18:00

2月24日の「よか」の日に突如始まったロシアによるウクライナへの侵略、 プーチンの野望に発した無謀・理不尽・残虐な戦争は1か月たっても終わらない。 世界中の世論がこの戦争に反対して、ロシアの非を訴え、 ロシアに対する経済制裁も始動しているが、 独裁者プーチンは国内にもある反戦の声を抑え込んでミサイルを撃ち続ける。 毎日毎日、罪のない市民たち、女性や子どもの屍が積み上げられていく。 余暇などというものは戦争の前にはいかにも無力だ。 この厳しい状況を前にして余暇を語ること自体が 無意味どころか非難の的になるかもしれない。 それでも我々は主張したい、 余暇こそ平和の礎なのだと。

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#014 余暇を主題に社会運動(2022年3月14日)

Posted by admin|  Posted on 2022/03/14 18:00

世の中にはいろいろな「運動」がある。 運動会とか運動選手とか背筋運動のような運動、 これは英語でいえばエクササイズのこと。 他方、選挙運動とか労働運動とか赤い羽根募金運動なんて言うのもある。 これは筋肉を動かすのではなく、世の中を動かそうという運動である。 英語でいえばムーブメントということになる。 さて、余暇と縁のある運動はどちらだろうか。 ヒマがあるので、ちょっと外へ出て一運動してこよう…というのはよくある話。 余暇はさまざまなエクササイズに活用されている。 しかし、それだけではない。 余暇をテーマにした社会運動も立派に存在している。 余暇を社会問題の一つとして捉え、 余暇を追求して世の中を変えようという余暇ムーブメントに注目してみたい。

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#013 余暇の三段階 - 休息・気晴らし・自己開発(2022年3月4日)

Posted by admin|  Posted on 2022/03/04 18:00

余暇と言ってもいろいろな余暇がある。 ぼんやりしたりのんびりしたりのお手軽な余暇から、 散歩や体操や読書や音楽鑑賞のような日常の余暇、 さらに、お金と時間をかけて旅行に出るような大掛かりな余暇もある。 フランスの社会学者ジョフル・デュマズディエは、 これらの余暇を、それに費やす人間的エネルギーに注目して 休息―気晴らし―自己開発の3つの段階に仕分けしている。 余暇はまず、忙しい仕事から逃れて、ゆっくりと骨休みをする時間であり、 元気が戻ってきたら、あれこれ楽しい気晴らしに時を過ごし、 さらに気力が充実すれば、自分なりに新たな目標を設定して 自分の可能性を追求する時間にもなるというわけだ。

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#012 わが国最初の余暇の本(2022年2月24日)

Posted by admin|  Posted on 2022/02/24 18:00

日本で最初に余暇をテーマにして書かれた本をご存じだろうか。 それも今日や昨日ではない、遠い昔の鎌倉―室町時代、 当時の知識人が書き残した「余暇」の本、 あなたはその本の名が思い浮かぶだろうか。 答えを言おう、 それは吉田兼好の『徒然草』―つれづれ草、 つれづれなるままに...で始まるあの本だ。 『徒然草』が何故に余暇の本か、 それはこの著者が「暇で退屈している」ことを大切な拠り所として この本を書いているからである。

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